日本ではあらゆるものに神が宿ると考えられており、住宅を建築するときにはさまざまな儀式をおこない安全を祈願します。
では、それぞれの儀式にはどんな意味があり、家を建てる方はどのような準備をすれば良いのでしょうか。
今回は住宅を建築する際の儀式として、地鎮祭・上棟式・竣工式について解説します。
住宅建築前におこなう地鎮祭とはどんな儀式？
地鎮祭は土地に建物を建てる前の儀式で、神社から神主を呼び土地の神様に安全を祈願するためにおこないます。
祝詞を読み上げ、玉串を捧げたあとお神酒で乾杯をします。
神主に対する謝礼として2～3万円（「お車代」が別途発生する場合もあり）や、お供え物の費用1万円前後が必要です。
近隣住民の方に配る粗品と合わせ、5万円ほどのお祝儀を用意しておきましょう。
住宅建築で基礎工事後におこなう上棟式はどんな儀式？
上棟式は、柱や梁といった骨組みの基礎工事を終えた段階でおこなう儀式です。
家の守り神や大工の神に対しここまでの工事を無事に終えられたことに対する感謝を捧げ、これからの工事の無事を祈願するためにおこないます。
昔は神主を呼んでいましたが、現在は棟梁や現場監督が式を代行してくれることが多いです。
家を建てる方は大工の方全員にご祝儀を渡し、儀式であいさつをしなければなりません。
屋根にのぼって餅や小銭などを投げる「餅投げ」がおこなわれるケースもあります。
必要な費用はご祝儀（棟梁に2万円前後、大工に5千円前後が相場）と餅投げの費用、そして当日のお弁当やお酒の費用です。
参加人数によって費用が増減するので、事前に人数を確認しておきましょう。
住宅建築の最後におこなわれる竣工式はどんな儀式？
竣工式は、住宅の引き渡し後におこなわれる儀式です。
住宅が無事完成したことを祝い、これからその家で暮らす家族の繁栄や安全を祈願するためにおこないます。
大型の店舗などが開店する前に、くす玉を割ったりテープカットをしたりしているのが竣工式です。
現代において一般の住宅で竣工式をおこなうケースは多くありません。
住宅引渡し前後は引っ越しの準備などで忙しく、竣工式は必ずしも必要ではないと考える方が多いです。
もちろん地鎮祭・上棟式も必ずおこなわなければならない決まりはありませんが、しっかり儀式をおこなうのが地域の慣習になっている場合があります。
実施する場合も、ハウスメーカーが式の段取りをほとんど進めてくれるケースや、施主の方が儀式の準備をしなければいけないケースなど、さまざまです。
引っ越し後のご近所との関係を考え、地域の慣習に従うことをおすすめします。
まとめ
住宅建築時に地鎮祭・上棟式・竣工式を実施すると、意外と高額な費用がかかる場合もあります。
必ずしもおこなわなければならないことはありませんが、おこなう場合はどれくらいお金が必要になるのか、建築会社の方などに相談し用意しておきましょう。
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